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教育・仕事・生活

「学び直し中学公民」三権分立③裁判のしくみ

①裁判所の役割

法によって争いごとを解決に導いたり、犯罪者を裁いたりすることを裁判あるいは司法といい、その権限司法権は裁判所だけが持っている。裁判所は国民の自由や権利を守り、社会の秩序を維持するために公正・中立の立場をとる機関。

 

司法権の独立〉

憲法は、裁判官が自分の良心と憲法・法律のみに従い、独立して職務を行うことを義務付けている司法権の独立)。また、国会が設置する弾劾裁判所弾劾裁判によらなければ、やめさせらることはない(78条)。最高裁判所の裁判官については、衆議院議員総選挙の際に行われる国民審査の結果、ふさわしくないと判断された場合は職を失うこともある。

 

違憲立法審査権

裁判所には、法律をはじめ、命令や規則、条例などが憲法に違反していないかを審査し、決定する権限違憲立法審査権が与えられている。最終的に憲法違反かどうかを決定する最高裁判所憲法の番人」とも呼ばれている。

 

②裁判のしくみ

裁判所は最高裁判所と下級裁判所(高等裁判所地方裁判所家庭裁判所・感に裁判所)に分けられる。事件の種類や内容によって、どの裁判所で裁判(第一審)を受けるかが異なる。

家庭裁判所(家庭内のトラブルや少年犯罪などを扱う)

簡易裁判所(比較的低額の金銭をめぐる争いや軽い犯罪を扱う)

地方裁判所(上記以外の第一審)

 

第一審の判決に対し、訴えた側・訴えられた側の一方または両方に不満がある場合は、2回までならさらに上級の裁判所に訴え直すことができる三審制

 

第一審から第ニ審に訴えることを控訴。第三審までいくことを上告という。

 

③民事裁判と刑事裁判

裁判には民事裁判刑事裁判がある。

〈民事裁判〉

貸した金銭や遺産の相続など、生活の中で起こった争いごとを解決に導く。訴えた側(原告)と訴えられた側(被告)がお互いの意見を述べ、裁判官は双方の言い分を聞いた上で、法律に照らして判決を下す。裁判には時間と費用がかかるため、当事者が話し合ったり、調停委員と呼ばれる人が両者のあいだをとりもったりして解決していく制度(和解・調停)も幅広く活用されている。

 

〈刑事裁判〉

他人を傷つけたり、社会に迷惑を及ぼしたりする犯罪行為を裁くもの。犯罪が起きると、検察官は警察官とともに捜査を行い、罪を犯した可能性のある者(被疑者)をさがし、犯罪を裏付ける証拠を集める。被疑者は逮捕・勾留されることがある。捜査の結果に基づいて検察官は、被疑者を裁判にかけるかどうかを判断する。裁判を行う場合、検察官は被疑者を被告人として裁判所に起訴する。裁判官は、検察官と被告人やその弁護士の主張や証人の供述を聞き、法律に照らして判決を下す。

 

裁判員制度

2004年(平成16年)に「裁判員の参加する刑事裁判に関する法律(裁判員法)」が成立し、2009年5月から国民が参加する裁判員制度が始まった。これは、裁判に国民の一般常識を反映させることを目的にしている。

 

裁判員制度は国民の中から選ばれた6人の裁判員が刑事裁判に参加し、3人の裁判官と共に被告人が有罪かどうか、有罪の場合、どのような刑にするのかを決める制度。裁判員裁判の対象になるのは、国民の関心の高い殺人などの重大な犯罪に関する第一審(地方裁判所)の刑事訴訟事件