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教育・仕事・生活

「学び直し中学地理」南アメリカ州

南アメリカの気候と農業

アンデス山脈

南アメリカ大陸の太平洋側には、6000mをこえる高い山々がそびえるアンデス山脈が南北に続いている。アンデス山脈は世界最長の山脈で、北のベネズエラから南のチリまでおよそ7500kmある。アンデス山脈にある高原や盆地は標高が高いため、赤道に近くても気温はあまり上がらない。ペルーなどのアンデス山脈周辺では、とうもろこしやじゃがいもを栽培したり、アルパカを放牧したりする伝統的な生活が見られる。

 

アマゾン川流域〉

アマゾン川は、ナイル川につぐ世界で二番目に長い河川で、赤道近くから西から東へ流れれる。川幅は広く、流域面積は世界最大アマゾン川流域には、世界最大の熱帯林が広がり、数多くの動植物が生息している。アマゾン川流域では、先住民が採集や焼畑農業、川魚をとる漁業などで自給生活を送っていた。

 

19世紀になると中流域のマナオスを中心にゴムの大農園がつくられ、20世紀後半にアマゾン盆地を横断する大きな道路が開通すると、道路沿いの熱帯林が広い範囲で切り出され、世界各地へ輸出された。伐採の跡地は、牧場や農地にかえられ、肉牛が飼育されたり大豆が栽培されたりしている。

 

〈ラプラタ川中・下流域〉

アルゼンチンのブエノスアイレス周辺は温帯で、パンパと呼ばれる草原が広がり、小麦の栽培や牛の放牧が行われている。

 

〈ブラジル高原〉

ブラジルでは16世紀からさとうきびの大農園がひらかれ、19世紀初めにはコーヒーを栽培する大農場が作られた。ヨーロッパなどの先進国でコーヒーの需要が増加すると、ブラジルは世界一のコーヒー豆の産地になった。ブラジルは長い間コーヒー豆の輸出に依存したモノカルチャー経済の国んだったが、近年では大豆やさとうきび、オレンジの生産が増えている。

 

南アメリカ南部〉

南アメリカの南端は寒帯で、アルゼンチンとチリにまたがる山岳地帯には氷河が見られる地域もある。

 

南アメリカの文化

南アメリカの成り立ち〉

南アメリカアンデス山脈インカ帝国のように先住民が作った高度な文明が栄えていた。16世紀に入ると、スペイン人やポルトガル人が進出し、先住民の文明を滅ぼして植民地を作った。そのため、現在でも多くの国々でスペイン語ポルトガル語が話され、キリスト教カトリックが信仰されている。

 

植民地時代には大きな農場や鉱山で、先住民やアフリカから連れてこられた人々が奴隷として働かされた。先住民と白人との間では混血も進み、メスチーソとよばれる混血の住民も増えた。19世紀の終わりにはイタリアやドイツ、20世紀には日本からも多くの移民が入ってくるようになった。

 

南アメリカの課題

〈熱帯林の破壊〉

アマゾン川の支流では、増えてきた電力需要に対応するためにダムの建設が進んでおり、熱帯林が水没するという問題がある。

 

熱帯林を一度伐採するともとに戻すのはたいへん難しく、二酸化炭素の吸収料が減って、地球温暖化が進むと考えられている。熱帯林を将来にわたって保存するため、国立公園やユネスコ世界遺産などの保護地域で、開発が規制されるようになった。

 

バイオ燃料の生産による地下水の汚染〉

バイオ燃料さとうきびやとうもろこしなど、おもに植物を原料としてつくられる燃料。大気中の二酸化炭素を吸収して、光合成する植物を原料とするため、燃やしても計算上は大気中の二酸化炭素は増加せず、環境に優しいエネルギーとして注目されている。

 

しかし、ブラジル高原では、もともと牧草地であったところがさとうきび畑にかえられ、農薬や肥料によって地下水が汚染されるなどの環境問題がおこっている。

 

また、伐採までの期間が短く、製糸用のパルプに用いられるユーカリの植林が増加しているが、ユーカリは土壌の養分を激しく消費し、水分も大量に吸収して周辺の乾燥化を進めることから、まわりの環境への影響が心配されている。

 

〈経済格差〉

ブラジルは産業の発展により都市化が進み、サンパウロリオデジャネイロのような大都市では、市街地が郊外に拡大している。一方で植民地時代の影響も残り、内陸部の農村との経済格差が広がっている。

 

また、農業の機械化により、職を失った人々が都市に集中。急激に都市の人口が増加したことにより、労働条件の伴わない賃金の安い仕事につく住民が出てきた。そのような人々が丘陵や河川敷などの住み着いて、スラムと呼ばれる居住地域の悪い地域が形成されている。