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教育・仕事・生活

「学び直し中学地理」日本の工業と資源

①日本の工業

〈工業の変化と発展〉

日本の工業は軽工業(繊維・食品・印刷)から始まり、しだいに大きな設備が必要な重化学工業(金属、機械などの重工業石油化学などの化学工業)、そして高度な知識と技術が必要な先端技術産業へと発展してきた。

 

日本の工業は、原料や燃料を輸入して製品を輸出する加工貿易を通して発展してきたが、1980年代にアメリカ合衆国との間に貿易摩擦がはげしくなると、工場を海外にもつくって現地向けに生産を行うようになった。日本企業の進出先は、はじめは北アメリカやヨーロッパの国々が中心だったが、その後は賃金の安いアジアの国々にも広がっていった。また、価格の安い海外企業からの工業製品の輸入も増え、一部の工業では国内の生産が衰退し、産業の空洞化と呼ばれる減少がみられるようになった。

 

太平洋ベルト

日本で早くから工業が発展してきたのは、京浜・中京・阪神・北九州などの工業地帯で、原油や鉄鉱石などの輸入資源を利用した石油化学工業や製鉄業の大工場が臨海部に立地した。関東地方から九州地方北部にかけて帯状の工業地域が形成されたので、これを太平洋ベルトという。

 

輸送機械工業や電気機械工業などの組み立て型の工業が発展してくると、高速道路沿いが輸送上有利な場所として注目され、内陸部にも工業団地が整備されるようになった。また、大都市の周辺には企業が新しい技術の研究・開発を行うための研究所が立地している。

 

②日本の資源とエネルギー

〈資源の輸入相手国(データは2014年)〉

日本は鉱産資源の多くを輸入に頼っている。原油天然ガス西アジアや東南アジアの国々、鉄鋼生産に必要な鉄鉱石や石炭はオーストラリアなどから輸入している。近年はロシアと協力して原油天然ガスの開発を進めるなど資源の輸入先を増やそうとしている。

原油

サウジアラビア(33.3%)

アラブ首長国連邦(24.2%)

カタール(11.0%)

ロシア(8.1%)

クウェート(7.3%)

その他(16.1%)

・石炭

オーストラリア(63.3%)

インドネシア(19.0%)

ロシア(8.0%)

カナダ(5.1%)

その他(4.6%)

・鉄鉱石

オーストラリア(60.7%)

ブラジル(27.1%)

その他(12.2%)

液化天然ガスLNG

オーストラリア(20.8%)

カタール(18.2%)

マレーシア(16.9%)

ロシア(9.5%)

インドネシア(6.5%)

アラブ首長国連邦(6.4%)

ナイジェリア(5.4%)

その他(16.3%)

 

〈日本の電力〉

高度経済成長期以降は原油や石炭、天然ガスを燃料にした火力発電が大きな割合を占めるようになったが、燃料価格の上昇や電力消費量の増加にともない、原子力発電所の拡大が進められてきた。しかし、2011年の東北地方太平洋沖地震東日本大震災)で発生した津波による福島県での原子力発電所の事故をきっかけに、国内のほとんどの原子力発電所で一時的に運転が停止されるなど、原子力発電の利用が見直されるようになった。

・2010年

火力(66.7%)

原子力(24.9%)

水力(7.8%)

その他(0.6%)

・2013年

火力(90.5%)

水力(7.8%)

原子力(0.9%)

その他(0.8%)