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教育・仕事・生活

「学び直し中学地理」北海道地方

①北海道地方の地形と気候

〈北海道地方の地形〉

北海道の面積は九州地方の約2倍で、日本の総面積の5分の1を占める。中央部には標高2000mを越える石狩山地がそびえ、南側には日高山脈、北側には北見山地が南北方向に連なっている。北海道の気候や土地利用は、これらの山々を境に東西で異なる

 

〈北海道地方の気候〉

亜寒帯(冷帯)に属する北海道の気候は、冬の寒さが厳しく梅雨がないのが特色。日本海に面する地域は、冬になると湿った北西の季節風がふきつけるので多くの雪が降る。太平洋に面する地域はあまり雪は降らない。また太平洋側の夏は、南東の季節風が、寒流の親潮によって冷やされ、濃霧を発生させるため気温が上がりにくいオホーツク海沿岸には冬になると流氷が押し寄せる。

 

②北海道地方の農業・漁業

〈開拓の歴史〉

石狩平野は、北海道の中では夏の気温が比較的高く、日照時間も長いため、全国有数の米の産地になっている。しかし、もともとは泥炭地とよばれる農業に適さない湿地が広がっていた。泥炭とは、沼地に積もった枯れた植物が、低温のために分解されないまま長い年月を経て炭化したもので、これが長年堆積した湿地が泥炭地である。そのため、大規模な排水路を整備して水はけをよくしたり、農業に適した土を他の場所から運び込む「客土」を行ったりして土地改良が進められた。

 

北海道にはもともとアイヌの人々が住んでいたが、明治時代の初めに開拓使ができたことで石狩平野の土地改良が始まった。開拓使は、北海道の開拓を本格的に始めるために明治政府がおいた役所で、他にも、北方の警備の役割をかねた屯田兵をはじめ、全国各地から北海道に移住する人が大勢集められた。

 

〈北海道地方の畑作〉

十勝平野北見盆地は、日本有数の畑作地帯で、小麦やてんさい、じゃがいも、豆類など、寒さに強い作物が主に栽培されている。多くの農家は、耕地をいくつかの区画に分けて、年ごとに栽培する作物をかえる輪作を行っている。これにより、同じ場所に同じ作物を栽培し続ける事による地力の低下を防ぎ収穫量を安定させることができる。1980年以降、交通網や保冷輸送技術の発達により、アスパラガスや大根、ほうれん草など、新鮮さが重視される野菜の栽培もさかんになった。

 

〈北海道地方の酪農〉

北海道の東部や北部は、夏でも気温が上がらないうえに、濃霧の影響を受けるので、稲作や畑作には適さない。そのため、寒い地域でも栽培できる牧草と、広い土地を生かして酪農を発展させてきた。以前は生乳のほとんどが乳製品に加工されていたが、現在では鮮度を保ったまま全国に生乳を出荷できるようになったため、北海道で生産された生乳の4分の1は牛乳として消費されている。

 

〈北海道の漁業〉

水産物の漁獲量の全国1位。以前はロシア沿岸やアメリカ合衆国のアラスカ沿岸の海でサケやスケトウダラなどをとる北洋漁業がさかんだったが、各国が排他的経済水域を設定すると、北洋漁業の水あげ量は大きく減った。1970年以降、沿岸漁業沖合漁業のほか、ほたて貝や、こんぶを育てる養殖業、サケを人工的に卵からかえして川へ放流する栽培漁業がさかんに行われるようになった。

 

③北海道の観光業

〈歴史的町並みを残す都市〉

外国文化の玄関口として栄えた函館市。大型船が出入りできる大きな港や倉庫群があり、明治時代から昭和初期にかけて北海道最大の商業都市として賑わった小樽市。北海道開拓の中心地として計画的に作られた札幌市など、歴史的な町並みを残す都市が観光客をひきつけている。

 

〈自然を生かした観光業〉

北海道西部のニセコは日本を代表する冬のリゾートで、オーストラリアや東南アジアの国々などから多くの外国人観光客が訪れる。また、2005年に世界遺産に登録された知床五湖周辺には、高架木道を設けるなど、生態系の保全と観光の両立をめざしたエコツーリズムの取り組みが進められている。