中学校の図形問題で、メネラウスやチェバの定理を定理を使っている生徒もいますが、「天秤」という技術を好んで使う生徒もいます。
AD:DB=2:3
BE:EC=5:4
とわかっていたとすると、赤字のように各頂点には、線分比の逆数がおもりとしてぶら下がっていると考えます。分点には両サイドのおもりの合計の値を書き込みます。線分の両端にぶら下がったおもりの逆数の比が、線分比になるので、
AF:FC=5:6
DG:GC=1:2
BG:GF=11:4
AG:GE=3:2
のように、次々と線分比が出るという技術です。
好んで使う生徒もいますが、なぜ「天秤」が使えるのかも確認しておきたいですね。「天秤」が成り立つ理由は、理科の力の釣り合いの考え方が根拠です。
分点を支点と考えると、力が釣り合うためには両端の回転力が釣り合う必要があるので、両端には線分比の逆数のおもりがぶら下がっている必要があります。支点では、両端のおもりが下に引く力と釣り合う必要があるので、両端のおもりの和の力で支える必要があります。これで、力が釣りあいますね。
「天秤」の技術も、知っていればスラスラ解けるものが増えますが、なぜ成り立つのかを確認しながら学んでいけるといいですね。