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問題解決型授業の授業案の作り方①_言葉の定義と型

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「問題解決型授業」は大きく2つのパターンに大別されます。

①過去型

過去の「問題」を人類がどのような「概念」を生み出して解決してきたかを学ぶ。ここで生み出された概念が現代では「基本概念」となり、「基本概念」を学ぶために、過去にどのような問題があったのかを学んでいく手順になります。

②未来型

現在(未来)の「問題」を「基本概念」を用いて解決を目指す。

 

どちらの場合も重要になる言葉は「問題」と「基本概念」。授業案の構成は以下の型が考えられれる。

【基本概念(Fundamental)】

・問題解決のために過去に生み出された概念。新たな概念が生み出される元になる。

・単語で表現

・重要事項が具体なのに対して、より抽象的な言葉で表現

【問題(Problem)】

【基礎リテラシー(Basic)】

・問題解決に必要な、あるいは身につけておいたほうがいい基礎知識や基礎技能

・基礎リテラシーを身に着けてから「問題」を提示してもいいが、場合によっては、「問題解決」を一旦終え、「基礎リテラシー」の習得の必要を感じてからトレーニングに移ってもよい。

【重要事項(Essential)】

・ビッグアイデア(重要な概念)と呼ばれる事もあるが、授業案の項目として漢字で揃えたいという事で、適切な言葉がなかなか浮かばないので、現段階では「重要事項」としている。

・基本概念が抽象的な単語で表現されているのに対し、重要事項は具体的な文として表現される。基本概念が生まれた背景・目的・活用などが相当する。

 

以上を踏まえて授業案は次のようなスタイルが考えられる

(例)正負の数

【基本概念】正負の数_加法

【問題】

(−2)+(+3)

(−2)+(−3)を解きたい

【基礎リテラシー

・正の数の加法

・数の分類(正の数・0・負の数)

【重要事項】

・加法の負の数への拡張

・加法(合わせる)

・(+1)+(−1)=0

 

授業の進め方としては、「負の数の加法の解き方を教える」からスタートするのではなく、「負の数の加法」という未知の問題(今までの概念では解決できない)事を共有することからスタート。「加法」を負の数でも適用できるように、(−1)+(+1)=0という定義を加える事で、加法の概念を塗り替える事が目標になる。

 

「加法」が「負の数」にも拡張されることで世界が広がる感動がみんなで共有できることが授業の目標になる。

 

あくまで、単純な一例ですが、

【基本概念】【問題】【基礎リテラシー】【重要事項】

が授業案の構成になり、授業後の改善案を書き加えていく事で授業を改変していく事が授業案を書き記す目的になる。