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基本概念を学ぶ生物④_生命活動を維持するエネルギーはどのようにして生み出されるのか?

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【問題】

生命活動を維持するエネルギーはどのようにして生み出されているか?

【基本概念】

酵素

【基礎知識】

・細胞内での代謝によるエネルギーのやり取りはATP(アデノシン三リン酸)と呼ばれる分子を仲立ちとして行われている。

・生体内での化学反応全体を代謝という。

・ATPはアデノシンに3つのリン酸が結合した化合物。

・ATPがADP(アデノシン二リン酸)とリン酸に分解されるときにエネルギーが放出される。

代謝における様々な化学反応は、酵素によって促進される。

酵素は生体内ではたらく触媒で生体触媒と呼ばれる。

・触媒とは、それ自体は変化せず、化学変化を促進させる物質。

【問い】

①その問題が生まれた背景は?

・生物がどのうようにさまざまな生命活動に必要なエネルギーの受け渡しをしているかを解明したい。

②その概念によってどのようにして問題が解決したか?

・ATPが細胞内で繰り返しエネルギーの受け渡しを行っていることがわかり、筋収縮などの生命活動のしくみが解明された。

酵素はそれれぞれ決まった物資(基質)にしか反応しない性質(基質特異性)があることが判明し、生体内で数多くの化学反応を進めるために、多くの種類の酵素が必要となることがわかった。

③問題解決後どうなったか?

・洗濯用洗剤などで、微生物を培養して生成させた酵素を入れ、タンパク質や脂質などを分解するのに利用している。

酵素の主成分はタンパク質のため、高温やpHの大きな変動によってタンパク質が変性し、酵素は失活する事がわかったが、温泉などの高温のもとで生活している耐熱性の細菌などには、90℃くらいでも変性しない酵素も存在することがわかった。

 

【学びの活用】

酵素が持つ「基質特異性」という性質は、特定の基質のみにはたらくという点で、多くの「食品」や「商品」のアピールに使われています。しかし、実際の体内では、何千という種類の酵素が順次化学変化を積み重ねて、人体に必要な物質を作り上げている事を考えると、「酵素関連商品」が本当に有用性があるのかをしっかり見極める必要があると感じさせます。

 

【参考】

www.nhk.or.jp