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教育・仕事・生活

「学び直し中学公民」経済①経済って何?

①経済って何?

・財

商品のうち、食料品、衣服、本、自動車などのようにその形を目にすることができるものを財という。

 

・サービス

商品のうち、電車やバスによる輸送、医療、プロスポーツの試合などのように具体的に形のないものをサービスという。

 

・経済

様々な製品の生産と消費を中心とする人々の活動を経済という。

 

国内総生産GDP

国内で一年間に新たに生産された財とサービスの付加価値の合計。生産過程で新たに加えられた価値のこと。一定期間の総生産額から原材料費や燃料費などを差し引いたもの。国の経済の大きさをはかる尺度として使われる。

 

日本のGDPは、1960年代の末にはイギリスや西ドイツ(当時)を抜き、アメリカに次いで世界第二位の大きさになり、日本国民一人あたりの所得(一人あたりのGDP)は、1980年代後半には世界で最も高いレベルに達した

 

・株式会社

企業は公企業私企業に分かれ、私企業は個人企業法人企業に分かれる。法人企業の中で代表的なものが株式会社。株式会社は株券を発行し、元手になる資金を集める。株式を購入した人(出資者)は株主と呼ばれる。株主には所有する株式数に応じて企業の利潤から配当が支払われる。株主は、株式数に比例した議決権を持ち、株主総会に出席して経営者の選出や事業の基本方針について議決する。

 

②日本経済の歴史

〈高度経済成長期〉

池田勇人内閣国民所得倍増計画」などによって、1960年〜70年までの間に、経済成長率(GDPの前年に比べた増加率)の平均が約10%と大きく飛躍した。

 

〈産業構造の変化〉

1960年ごろは30%以上の人々が第一次産業(農業や水産業で働いていたが、現在は5%まで低下。これに対して製造業を中心とした第二次産業で働く人々の数が増え、1970年代にピークに達したあと減少が続いている。一方、サービス業など第三次産業で働く人々の割合は1950年代以降一貫して増加し、現在では60%台に達している。

 

さらに、情報技術に発達と共に、技術の本体であるもの(ハード)よりも、それを操作し利用する知識や情報(ソフトウェア)のほうが重要な商品が増えている。このような変化を経済のサービス化・ソフト化という。

 

渋沢栄一(1840〜1931)〉

埼玉県深谷市出身。「日本近代経済の父」と呼ばれる。実業家として多くの企業の設立やその育成に尽力。福祉や教育などの社会事業にも熱心に取り組んだ。病院や教育施設の整備の他、災害救援や国際親善にも大きな功績を残した。「論語」を模範とし、営利の追求も資本の蓄積も、道義に合致し、仁愛の情にもとらぬものでなければならないとする「道徳経済合一説」を唱えた。

 

③流通のしくみ

・流通

商品が生産者からさまざまな人の手を経て消費者に届くまでの流れ。卸売業と小売業を通じて生産者から消費者に届くのが一般的だが、卸売業者を通さない大規模小売業者や、消費者が農産物を生産者から直接買える直売所も急速に整備され、流通の合理化が進んでいる。

 

・商業

流通に携わる仕事(小売業者・卸売業者・運送業者・倉庫業者)

 

「学び直し中学公民」地方自治のしくみ

地方自治の歴史

憲法は、それぞれの地域の政治を、地方公共団体地方自治体)が行うこと地方自治、およびそのしくみと内容について定めている(92条〜94条)。また、これに基づいて1947年(昭和22年)地方自治法が制定された。

 

日本では、戦前まで、国の政策が地方まで行き渡るべきだという考えから、都道府県知事も政府から任命され、地方に赴任するという中央集権的な手法が取られていた。

 

戦後、知事は住民の直接選挙で選ばれるようになったが、地方行政の仕事の多くは、国の仕事を代行することであるなど、中央と地方が一体となったシステムが取られてきた。

 

日本が経済大国に成長し、グローバル化の時代をむかえると、国は外交や防衛などを重点的に行い、地方にできることは可能な限り地方に任せるという地方分権の考え方が重視されるようになり、2000年(平成12年)には地方分権一括法が施行された。地方分割一括法により、国と地方の間での役割分担の見直しをはかった。また、現在の都道府県制に代えて、いくつかの府県をまとめて一つの地方行政単位とし、広域自治体として道・州を置く、道州制を採用するという考え方もある。

 

地方自治のしくみ

〈首長と地方議会〉

地方公共団体の政治を行う執行機関の最高責任者は首長とよばれ、住民の直接選挙によって選ばれる(93条②)。都道府県知事や市区町村長がこれにあたる。

 

地方公共団体には、議事を行う機関として、地方議会が置かれている。議員は首長と同じく、住民の直接選挙で選出される。地方議会の最大の仕事は、その地域で通用する独自の法である条例の制定・改正・廃止で、法律に違反しない限り、条例を定める事が認められている。

 

首長と地方議会は対等の立場にあり(二元代表制)、どちらかが強くなりすぎないように、たがいに牽制し合う力関係を保っている。議会が首長に対して行う不信任決議や、首長が持っている議会解散権がその代表。

 

地方自治と住民参加〉

・直接請求権

地方公共団体の住民は選挙権以外にも、条例の制定・改正・廃止、地方議会の解散(リコール)などを求める直接請求権を持っている。

オンブズマン制度

住民の苦情や要望に基づき、政治が適正に行われているかどうかを監視するオンブズマン制度を導入するところも増えつつある。オンブズマンスウェーデン語で代表という意味で、法律や福祉の専門家だけでなく、一般の市民も任命されている。

住民投票

特定の地方公共団体にのみ適用される特別法の制定についての住民投票憲法で定められている(95条)

 

地方公共団体の財源〉

地方公共団体は地域の住民から地方税を集めている。しかし、この自主的な財源は平均40%以下で、ほとんどの地方自治体が地方債を発行したり、国から地方交付税交付金国庫支出金を受け取り、収入の不足分を補っている。

 

地方公共団体の改革

・2005年(平成17年)三位一体改革

2005年(平成17年)から、効率的な政治と財源確保のために「三位一体改革」が実施された。

1.国から地方への補助負担金などを減らす

2.地方交付税を減らす

3.国税の税源の一部を地方税に移す

また、地域の能力や行政の効率を高める方法として、市町村合併も行われている。

 

・2008年(平成20年)歴史まちづくり法

地域の歴史的な資産を活用したまちづくりの取り組みを国が支援する「歴史まちづくり法」が制定され、2018年には68都市が認可を受けている。

「学び直し中学公民」三権分立③裁判のしくみ

①裁判所の役割

法によって争いごとを解決に導いたり、犯罪者を裁いたりすることを裁判あるいは司法といい、その権限司法権は裁判所だけが持っている。裁判所は国民の自由や権利を守り、社会の秩序を維持するために公正・中立の立場をとる機関。

 

司法権の独立〉

憲法は、裁判官が自分の良心と憲法・法律のみに従い、独立して職務を行うことを義務付けている司法権の独立)。また、国会が設置する弾劾裁判所弾劾裁判によらなければ、やめさせらることはない(78条)。最高裁判所の裁判官については、衆議院議員総選挙の際に行われる国民審査の結果、ふさわしくないと判断された場合は職を失うこともある。

 

違憲立法審査権

裁判所には、法律をはじめ、命令や規則、条例などが憲法に違反していないかを審査し、決定する権限違憲立法審査権が与えられている。最終的に憲法違反かどうかを決定する最高裁判所憲法の番人」とも呼ばれている。

 

②裁判のしくみ

裁判所は最高裁判所と下級裁判所(高等裁判所地方裁判所家庭裁判所・感に裁判所)に分けられる。事件の種類や内容によって、どの裁判所で裁判(第一審)を受けるかが異なる。

家庭裁判所(家庭内のトラブルや少年犯罪などを扱う)

簡易裁判所(比較的低額の金銭をめぐる争いや軽い犯罪を扱う)

地方裁判所(上記以外の第一審)

 

第一審の判決に対し、訴えた側・訴えられた側の一方または両方に不満がある場合は、2回までならさらに上級の裁判所に訴え直すことができる三審制

 

第一審から第ニ審に訴えることを控訴。第三審までいくことを上告という。

 

③民事裁判と刑事裁判

裁判には民事裁判刑事裁判がある。

〈民事裁判〉

貸した金銭や遺産の相続など、生活の中で起こった争いごとを解決に導く。訴えた側(原告)と訴えられた側(被告)がお互いの意見を述べ、裁判官は双方の言い分を聞いた上で、法律に照らして判決を下す。裁判には時間と費用がかかるため、当事者が話し合ったり、調停委員と呼ばれる人が両者のあいだをとりもったりして解決していく制度(和解・調停)も幅広く活用されている。

 

〈刑事裁判〉

他人を傷つけたり、社会に迷惑を及ぼしたりする犯罪行為を裁くもの。犯罪が起きると、検察官は警察官とともに捜査を行い、罪を犯した可能性のある者(被疑者)をさがし、犯罪を裏付ける証拠を集める。被疑者は逮捕・勾留されることがある。捜査の結果に基づいて検察官は、被疑者を裁判にかけるかどうかを判断する。裁判を行う場合、検察官は被疑者を被告人として裁判所に起訴する。裁判官は、検察官と被告人やその弁護士の主張や証人の供述を聞き、法律に照らして判決を下す。

 

裁判員制度

2004年(平成16年)に「裁判員の参加する刑事裁判に関する法律(裁判員法)」が成立し、2009年5月から国民が参加する裁判員制度が始まった。これは、裁判に国民の一般常識を反映させることを目的にしている。

 

裁判員制度は国民の中から選ばれた6人の裁判員が刑事裁判に参加し、3人の裁判官と共に被告人が有罪かどうか、有罪の場合、どのような刑にするのかを決める制度。裁判員裁判の対象になるのは、国民の関心の高い殺人などの重大な犯罪に関する第一審(地方裁判所)の刑事訴訟事件

「AIに負けない子どもを育てる」より〜読解力を身につけるにはどうすればいい?〜

国立情報学研究所所長の新井紀子の著書「AIに負けない子どもを育てる」から、授業、生徒・保護者へのアドバイスに活用できる要素を整理する。

 

①RSTの6分類

新井紀子氏が主導しているRST(リーディングスキルテスト)では、「事実について書かれた短文を正確に読むスキル」を以下の6分野に分類してテストを設計している。

1.係り受け解析

文の基本構造(主語・述語・目的語)を把握する力

2.照応解析

指示代名詞が指すものや、省略された主語や目的語を把握する力

3.同義文判定

2文の意味が同一であるかどうかを正しく判断する力

4.推論

小学校6年生までに学校で習う基本的知識と日常生活から得られる常識を動員して文の意味を理解する力。

5.イメージ同定

文章を図やグラフと比べて、内容が一致しているかどうかを認識する能力

6.具体例同定(辞書・理数)

言葉の定義を読んでそれと合致する具体例を認識する能力

 

この、RSTの結果と、偏差値の相関は高く、読書が好きかどうか、勉強時間との相関はみられないそうで、読解力が学力の土台になっている事が伺える。新井氏自らが提示している模擬授業では、6分野の何を鍛えるかを明確にした授業構成が提案されている。

 

現在RSTを定期的に受験し、新井氏と共同で読解力向上に取り組んえいる自治体として、埼玉県戸田市東京都板橋区富山県立山町福島県があげられていたので、今後の実践に注目していきたき。

 

新井紀子氏の提言

未だ読解力を向上させるための科学的根拠のある方法論はないとのことですが、新井氏自身のこれまでの研究で得た知見から、学齢別(幼児期・小学校低学年・中学年・高学年)の読解力向上のための方法論を提示しています。

 

実際に小中学生を相手にしていると、学年に関係なく、読解力には大きな開きがあります。読解力が低い(テキストに書いてある意味が読み取れない)事が、成績向上の足かせになっていると感じる場面は多々あります。新井氏の提示している方法論のうち、生徒指導や保護者へのアドバイスとして活用できそうなものを列挙します。

※状況によっては、学齢を遡ったトレーニングが必要になることもあると考え、学齢的分類を外して列挙します。

 

1.身近な大人同士の長い会話を聞く機会を増やす。

2.信頼できる大人に、自分は守られているという実感を持てる。

3.日々の生活の中で、子どもが身近な小さな自然に接する機会をとる。

4.子どもが自分の関心に集中できる時間を十分に確保する。

5.長く書くことが苦痛にならない持ち方で鉛筆を持ち、マスの中におさまるように丁寧に字を書けているか見守る。

6.主語・動詞・目的語を使って見たことを短い文で説明できるようにする。

7.生活習慣が乱れていないか注意する。

8.ネットやゲームに依存させない。

9.板書の量を徐々に増やす(中学年から)⇒板書をリアルタイムで写せるようにする(高学年)

10.理科や社会の教科書を音読する。特に定義の文は必ず復唱する。

11.読書を奨励する(中学年)

12.第三者に正確に伝わる表現を工夫できるようになる。

15.観察や実験、調理実習「見たこと・体験したこ」を時系列で正解に文字や図、表やグラフを使ってレポートで表現できるようになる。

16.図工で見たものを見たとおりに表現できるようになる。

17.新聞を読むことを奨励する(高学年)。ニュースの要約を200字、感想を200字程度で書かせる宿題を出す。

18.いい加減に話していると聞いてもらえないことを学ばせる。

19.定義が出てくるときには必ず「とは」を使って説明させることを繰り返す。

20.「どのあたりは、どのような理由でどんな気候になるか?」など、論理的に説明できるようにする。

 

ポイントは、「ドリル・暗記型」ではなく、「論理型」に育てること。小中学校時代に「暗記すれば点が取れた・点数が上がった」という成功体験を積むと、暗記に頼りがちになるので注意が必要。キーワード検索的な読みから脱却し、意味を理解した上で、知識を獲得できるようになる事が重要。

 

③実践への活用と課題

指導の目的を「生徒が自ら教科書を読み、知識を増やしていけるようにする事」とする。壁になるのは、生徒・保護者の第一の関心事が成績上昇(テストの点数)であり、読解に苦しむ生徒にとっては単純暗記の方が点数が取れると実感する場面が多々あること(講師自身が暗記型を推奨してしまう)。全教科で新井氏の提案をもとにRSTのどの力をトレーニングしているかを意図した授業を実践したうえで、単純暗記よりも成果が出ることを実感させる必要がある

 

また、読解力を鍛える授業運営は、文を書かせる機会が多く、生徒の書いた文章の正誤判断や訂正をどのようにしていくかを検討する必要がある。書く指導については、福嶋隆史氏の著書も参考にしながら実践していく。

 

 

AIに負けない子どもを育てる

AIに負けない子どもを育てる

 

 

「学び直し中学公民」三権分立②内閣のしくみ

①内閣のしくみ

・行政

国会で制定された法律や議決した予算に基づき国の政治を行うこと。

 

・内閣

行政を行う各機関の頂点に立ち、行政全体の仕事についての責任を持ってまとめていく機関。内閣は、憲法により内閣総理大臣とその他の国務大臣(閣僚)で構成される(66条)。内閣総理大臣は内閣の長であり、首相とも呼ばれ、内閣全体を指揮監督する。また、国務大臣を任命し、いつでも罷免できる(68条)。

 

国務大臣は内閣の構成員として国務全般に携わるとともに、各省の大臣もしくは内閣総理大臣の特命担当としてそれぞれの国務を分担する。国務大臣の数は法律で定められており、閣議を開いて行政の運営を決定する。

 

閣議

閣議内閣総理大臣が主宰し、内閣官房長官が進行する。議決は全員一致による。閣議の概要については内閣官房長官の記者会見で発表される。

 

②議院内閣制

内閣は国会の信任に基づいて成立し、国会に対して連帯して責任を負う。これを議院内閣制という。

 

1.国会の議決で内閣総理大臣が指名される(67条)

2.内閣総理大臣国務大臣を指名(過半数は国会議員から選ぶ)(68条①)

3.天皇による内閣総理大臣の任命、国務大臣の認証(7条)

 

〈内閣不信任の決議〉

内閣が行う行政が誤っていたり、責任を怠っていると判断した場合、衆議院は内閣不信任の決議を行うことができる。衆議院によって内閣不信任決議案が可決された場合には、内閣は国民に直接の信を問うために、衆議院を解散するか、総辞職しなければならない(69条)。衆議院の解散は、重要な問題に関して、総選挙で直接国民の意思を問う場合にも行われる

 

行政改革

行政に対する国民の要望は多様化し、その仕事も複雑化し専門的な知識も必要になり増加し続けている。行政の仕事が増えるにしたがって権限や費用、人員など、行政の規模は大きく複雑になっている(大きな政府

 

国会で制定される法律だけでは、細かな点に対応できず、行政機関の定める命令や規則に任せられることが多くなっている。そのため、政治の重要な決定を行政機関が行うようになってきた。このように行政権が肥大化した国家を行政国家という

 

行政国家になると、自由な経済活動が規制されるという批判も行われるようになり、国営、公営事業の民営化をはかったり、国の権限で行っていた仕事を地方に任せたり、行政機関の許認可権を見直し、規制緩和をはかるなど、「小さな政府」に向けた行政改革が行われている

(例)郵政民営化

国営事業が、日本郵便、ゆうちょ銀行、かんぽ生命に民営化

(例)セルフ式ガソリンスタンド

消防法改正により設置が認められた

(例)医薬品販売

規制緩和によりコンビニでも医薬品が販売可能になった。

 

〈公務員〉

行政機関で働く職員は公務員とよばれ、国の機関で働く国家公務員と、地方公共団体で働く地方公務員に分かれている。憲法は「すべて公務員は、全体の奉仕者であって、一部の奉仕者ではない」(18条)と定め、国民全体の利益のために働くことを義務付けている。そのため、公務員は身分が保障されているかわりに、一般の労働者に認められている労働基本権や政治活動の自由などが制限されいてる。また、憲法を尊重し、擁護する義務が課せられている(99条)

想起練習で使える知識をみにつける

「使える脳の鍛え方ー成功する学習の科学ー(NTT出版)」を参考に、効果的な学習方法を検討する。

 

①効果的な学習の流れ

学習の目標を「いつでも知識が使える状態にする事」として、「使える脳の鍛え方」を参考に、効果的なが学習手順を以下のように定め、実践していく。

1.生成練習

「学習テーマ」に対し、今持っている知識をもとに答えを書き出す。または今持っている知識を書き出す。

2.熟読+クイズ化(問題化)

教科書(テキスト)を理解するために熟読する。後で想起練習するために「問題と答え」または答えが書いてある教材とページをノートに記入する。

3.想起練習

ノートに記入した問題に答える

4.間隔練習・交互練習

今までノートに記した問題に答える事が、自然に間隔練習・交互練習になる。

5.省察(想起練習+精緻化)

一日の中で学んだことを想起し、精緻化する。

 

②用語の定義

〈生成練習〉

答えや解き方を教わる前に自分で試してみること。いきなりテキストを読んだり抗議を聞くよりも学習効果が高くなる。

〈精緻化〉

新しい教材に新しい意味づけや解釈を見出すプロセス。自分の言葉で誰かに説明したり、自分の生活とどう関わるかを考えて、その教材をすでに知っている事と結びつける。精緻化により、新しい知識への理解は深まり、後で思い出しやすくなる。

〈想起練習〉

自分でクイズをする事。再読ではなく、記憶から知識や技術を思い出すこと。

〈間隔練習〉

同じ教材を間隔をあけて複数回学ぶこと。間隔をあけて想起練習し、理解(定着)があいまいな部分を再度テキストで確認する。単にテキストを再読する事は、わかったつもりになる危険性がある。

〈交互練習〉

一度に二種類以上勉強し、解法の違う問題を代わる代わる解く。一度に一種類の問題を解き、完璧にしてから次の問題に進む「集中学習」は「できるようになった」いう印象をもつが、短期記憶に入るだけですぐに忘れてしまう。

省察

学んだことを振り返って自問する数分間の練習。「何がうまくできたか?」「さらに向上させるにはどうすればいい?」というスケジューリングや学習方法の改善に関する振り返りや、「今の学習に関連して役立ちそうなことはないか?」といった想起と精緻化につながる問いかけで振り返りを行う。

〈検定〉

客観的な指標を使って錯覚を排除し、実力を正確に把握すること。

 

③今後の検討事項

1.教科書(テキスト)を理解するにはどうすればいい?

「使える脳の鍛え方」は、教科書(テキスト)を読んで理解できることを前提に、「使える知識として定着させるには?」という視点で書かれている。しかし、「AI vs 教科書が読めない子どもたち(東洋経済新報社)」で提示されているように、教科書を理解するところで躓く可能性がある。「教科書(テキスト)を理解するにはどうすればいい?」に対する答えを、新井紀子氏の著書「AIに負けない子どもを育てる」などから学んでいきたい。

2.ノート活用の検討

「生成練習→理解(問題化)→想起練習→省察」の流れで学習効果を最大化するためのノートの活用方法を検討する。

3.問題集に頼らずに想起練習→定着は可能か?

問題集の活用は、自分でクイズ化(問題化)する作業を省略でき、効率的に想起練習ができるように感じる。しかし、できるだけ教材数は増やしたくない。自身で作成した問題で想起練習する事が、問題集の代替になるのかを検証したい。できれば、教科書+資料集(地図帳)と、検定用の位置づけとなるような問題集(過去問など)1冊でおさめるのが理想。

 

使える脳の鍛え方 成功する学習の科学

使える脳の鍛え方 成功する学習の科学

 

 

 

 

 

AIに負けない子どもを育てる

AIに負けない子どもを育てる

 

 

「学び直し中学公民」三権分立①三権分立と国会のしくみ

三権分立のしくみ

日本国憲法は国の政治組織の原理として、立法機関(国会)行政機関(内閣)司法機関(裁判所)の、それぞれ独立した3機関に役割を分担している。3つの権力が互いに抑制しあい、均衡を保つ権力分立(三権分立)の制度をとっている。

 

〈国会と内閣の関係〉

国会の多数派が内閣を組織する議院内閣制によって協力関係にある。一方で両者は、衆議院内閣不信任決議内閣による衆議院解散権などで互いに抑制し合い、バランスをとっている。

 

〈裁判所と内閣・国会の関係〉

裁判所は、裁判官の採用や罷免などでは、内閣と国会による統制を受けることになるが、違憲立法審査権をもつことや、行政事件に関する裁判を行うことによって、司法権として立法権・行政権を統制している。

 

②国会のしくみ

〈二院制〉

国会は憲法によって、国の代表機関であり、国権の最高機関であり、国の唯一の立法機関であると定められている(41条・43条)。国会は衆議院参議院の2つに分かれている(二院制)。二院制は、国民のさまざまな意見を反映させて審議を慎重に行い、一つの議院の行き過ぎをおさえたり、足りないところを補ったりできる事がメリット。二院制の長所を活かすために、両議院は議員の選出方法や選挙区、任期、解散の有無などいくつかの点で異なっている。

 

〈法律の制定〉

法律案は内閣、または国会議員から衆議院参議院のどちらか一方の議院に提出され、専門の委員会で審議されたあと本会議に回される。ここで審議され可決されると、もう一方の議院に送られ、同じように審議される。両議院で可決された法律案はその後、天皇により公布され、正式な法律となる。

 

〈立法以外の仕事〉

・予算の議決(内閣の作成した予算案を審議、議決する)

内閣総理大臣の指名

・条約の承認

憲法改正の発議

弾劾裁判所の設置(問題のある裁判官をやめさせるかどうかを決める弾劾裁判所のの設置)

国政調査権

・決算の承認

・内閣不信任案の決議(衆議院のみ)

 

衆議院の優越〉

衆議院のほうが任期が短く、解散もあるため、国民の声が敏感に反映されると考えられているため、衆参両院の結果が異なる場合、法律案については3分の2以上での再可決など高いハードルはあるが、衆議院の意見が優先される。

 

③国会の種類

国会には、常会・臨時会・特別会の3種類がある。国会の召集は国事行為として内閣の決定により、天皇の名のもとに行われる。

・常会(通常国会

毎年1回、1月から150日間の会期で開かれ、予算などを審議する。

・臨時会(臨時国会

常会休会中に臨時で行われる。内閣、あるいは、いずれかの議院の総議員の4分の1以上の要求がある場合や、衆議院議員の任期満了による総選挙や、参議院議員通常選挙が行われた後に召集。会期は両議院の議決の一致により決定。

・特別会(特別国会)

衆議院の総選挙後に開かれる。総選挙の日から30日以内に召集し、会期は両議院の議決の一致により決定。