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基本概念を学ぶ生物②_真核生物・原核生物・ウィルス

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【問題】

生物とウィルスを分類するにはどうすればいい?

【基礎知識】

・生物は細胞からできている

・細胞には遺伝情報を担うDNA、エネルギーの受け渡しにはたらくATP、生命活動の中心となってはたらくタンパク質などが含まれ、細胞膜によって包まれている。

・細胞膜はおもにリン脂質とよばれる脂質とタンパク質からなる。

・細胞には、核という構造を持つ真核細胞と核という構造を持たない原核細胞がある。

・生物は、原核細胞からなる原核生物と、真核細胞からなる真核生物に分類できる。

・ウィルスは核酸(DNAやRNA)を持つが、細胞という構造を持たず、核酸がタンパク質の殻で包んだ構造をしている。

・ウィルスは決まった生物(宿主)の細胞に侵入し、その中にある物資を利用しないと増殖する事ができない。

・ウィルスは生物の特徴の一部だけを持った生物と無生物の中間の段階として位置づけられる。

【問い】

①その問題が生まれた背景は?

・生物の分類をしたい。

・生物とウィルスの分類を明確にしたい。

・顕微鏡の発達により、より細胞のより詳細な観察が可能になった。

②その概念によってどのようにして問題が解決したか?

・「細胞からできている」ものを「生物」と定義

核の構造を持つ細胞を「真核細胞」、核の構造を持たないものを「原核細胞」、細胞を持たず、核酸とタンパク質の膜という構造を「ウィルス」と分類できるように。

③問題解決後どうなったか?

・「真核生物」のうち、「植物」「菌類」「動物」を除いたグループを「原生生物」とし、「原核生物」も含めて、系統樹の作成が可能に。

・遺伝情報などを比較することで生物同士の類縁関係を調べて系統樹が作成されるようになった(分子系統樹)。

【現代への活用】

物事を考える上で「定義」は非常に重要になる。「生物」の定義を「細胞からできているもの」とする事で、「生物」と「ウィルス」を分ける事ができる。また、この分類を支えているのが、「細胞」とは「DNA、ATP、タンパク質が含まれ細胞膜に包まれている」と定義される事で、「DNAとタンパク質の膜でできた構造」でできたウィルスはより明確に「生物外」として分類できる。同様に「核があるか・ないか」という定義によって「真核生物」と「原核生物」に分類することができ、言葉の定義が世界の理解・分類の助けになることを知る事ができる。