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最強勉強法「想起トレーニング」〜「使える脳の鍛え方」より〜

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「使える脳の鍛え方」では、成果を出すためのポイントとして「想起トレーニング」というキーワードが度々登場します。「使える脳の鍛え方」の要約をもとに、「想起とは何か?」「なぜ想起トレーニングが効果的なのか?」「なぜ想起トレーニングが成果につながるのか?」を整理します。

 

「今日学んだことは何か?」「自分が知らなかったことは何か?」「今日学んだことは、今まで学んだこととどう関連しているのか?」「今日学んだことのポイントはなにか?」など、学んだことを想起する問いを何度も自身に問いかけ、自分の言葉で整理し、どうしても思い出せないことや、間違っていたことは確認して修正する。この地道な繰り返しが最も効果的な学習方法と言えそうです。

 

指導者の生徒に対するスタンスも、「想起を促す問いかけをすること」「学んだことを自分の頭で整理し、自分の言葉で表現することの価値と効果を伝えること」「今までに学んだこと、新しく学んだことを関連付ける(精緻化する)手助けをすること」が重要になると考えています。

 

【想起とは何か?】

・「想起」とは記憶の結び目。想起を繰り返すことで記憶を呼び出し、つなぎ止める輪が作られる。

 

【なぜ想起トレーニングが成果を出すために効果的なのか?】

・新しく学んだことを長期記憶に残すためには「統合」というプロセスを経なければならない。「統合」とは記憶痕跡(学習時に活動した特定のニューロン集団に残る物理的痕跡)を強化し、意味を与え、すでに知っている事に関連付けるプロセス。繰り返し想起する練習は長期記憶の維持に不可欠。

 

【効果的な想起トレーニング】

①時間を開けて何度も「想起」する

・もとの学習教材を見直すより、過去に学んだ事を記憶から呼び出す想起練習をするほうがはるかに記憶が定着しやすい。
・繰り返し想起すれば、知識と技術が記憶に深く根付き、反射的に呼び出せるモノになって、考える前に脳が反応する。
・教材から顔をあげて内容をひとりで暗唱する時間を作ったグループ(60%を暗唱に使った生徒)が3・4時間後のテストで最も成果が出た。
・その日の復習テストを受けるだけで、1週間後の成績が11%改善(簡単なクイズでもよい)
・想起練習は1回よりも複数回行う方が高い効果が得られ、テストの間隔をあけるとさらによい。

・少し忘れてから思い出そうと努力することで統合が促され、記憶がさらに強化される。
・想起するのに努力が必要であればあるほど、しっかり学べる。課題の内容を忘れるほど、長期記憶を形成する効果的な再学習ができる。

 

②「想起するために」テストをする

・一番重要なのは、本当に知っていることと、知っていると思っていることを検証するために、テストと想起練習をまとめて行うこと。
・2・3回正しくできただけで、課題をテスト範囲から外してはならない。重要な事は何度も繰り返し練習する必要がある。
・テストの場合、選択肢を選ぶ問題より解答を記入する設問のほうが学習効果が高い。短いエッセイを書くとさらに効果的。

・短期記憶から想起するのは学習法として効果がなく、新しい知識を身につけるには間違えることが不可欠。

 

省察(想起→精緻化→生成)の時間を確保する
・「省察」とは、ある経験または最近の授業で学んだ事を復習するために少し時間を割き、自問すること。省察」の時間を確保して、「想起」「精緻化(新しい内容をすでに知っている知識と結びつける)」「生成(主題を自分の言葉に置き換えたり、次に試したいことを頭のなかで具体的にイメージしたりする)」ことが成果につながる。
・教材の内容をうまく説明できるかどうかは、理解度を知る上ですぐれた手がかりになる。記憶の中から顕著な点を思いだし、自分の言葉に置き換え、なぜ重要なのか、より大きなテーマとどう関連するかを説明しなくてはならない。

 

 

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